1月28日  土曜日




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東京地方、こんなに寒い冬も久しぶり。暖房機器フル回転。(哲


as the days go by _sekihan_

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奥坂まや

いつさいの音のはてなり雪ふるおと

週月曜日の夜九時過ぎ位か、障子を開けると雪になっていた。雪の予報は出ていたのでやっぱりと思ったが、それにしても久しぶりに見る霏霏と降る雪だった。また大げさなと、忠栄様の母上に叱られそうだが、つぎつぎに落ちる雪に、つい口を開けて見とれてしまった。雨音が聞こえなくなると雪になっている、というのがふつうだけれど、降る雪を見ているといつも、雪を聞いている、という気分になる。その、おと、は確かに、耳に届く音ではなく、全身で感じる静かで賑やかな気配のようなものなのかもしれない。その夜の雪はすぐにまばらになり、それでも我が家のベランダには数センチ積もった。そして静かに眠ったまま、朝日に光りながら消えてしまった。『妣の国』(2011)所収。(今井肖子)





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  January 272012

鍵和田釉子

今生に子は無し覗く寒牡丹

者五十歳の作。子が無いという思いについての男と女の気持には違いがあるだろう。跡継ぎがいないとか自分の血脈が途絶えるとか、男は観念的な思いを抱くのに比して女性は自分が産める性なのにというところに帰着していくような気がする。そんな気がするだけで異性の思いについては確信はないが。同じ作者に「身のどこか子を欲りつづけ青葉風」。こちらは二十代後半の作。「身のどこか」という表現に自分の本能を意識しているところが感じられる。「覗く」はどうしてだろう。この動詞の必然性を作者はどう意図したのだろう。見事な寒牡丹を、自分の喪失感の空白に据えてやや距離を置いて見ている。そんな「覗く」だろうか。『自註現代俳句シリーズV期11鍵和田釉子集』(1989)所収。(今井 聖)

お断り】作者名、正しくは「禾(のぎへん)」に「由」です。



January 262012

藤崎幸恵

用水路に余り温泉(ゆ)流れ雪催

前、冬の水上温泉へ行ったことがある。さらに奥にある秘湯、宝川温泉行きのバスを待つため、市内をぶらぶらしていたのだが、川沿いの道路にスプリンクラーがあって凍結防止なのか絶えず温泉の湯が放出されているのが印象的だった。雪景色に湯気がたつのが温そうだった。湯治場で雪を眺めながら露天風呂に入るのも気持ちがよかった。掲句は「雪催」だから、雪が降る前のどんより曇った空に足元からしんしんと冷えがあがってくる、そんな天気なのだろう。ああ、寒い、側溝の用水にたつ湯けむりが暖かそう。早く熱い温泉(ゆ)にゆっくりと浸かりたい。掲句の背後からそんな声が聞こえてきそうだ。私も温泉に行きたいなぁ。『異空間』(2011)所収。(三宅やよい)


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