5月19日  日曜日



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セパ交流戦。阪神、やっと片目が開いた。今日もがんばれ。(哲


as the days go by _sekihan_

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西東三鬼

猫一族の音なき出入り黴の家

和三十五年の作品です。三鬼は、昭和二十三年に大阪女子医大病院歯科部長に就任し、同三十一年辞職、神奈川県三浦郡葉山に転居し、同三十七年、胃がんで亡くなるまで、晩年の六年間を専門俳人として生きます。掲句を作ったとき、すでに病を得て病床に伏しがちだったなら、実景写生の句でしょう。病床の視点と猫の視点はほぼ同じ高さ20 cmくらい。猫たちは、葉山の港で魚をあさり、たらふく食べて、黴くさい病人が伏している家に寝に帰る。しかし、そんな作者の背景を知らずに読むと、江戸川乱歩の幻想譚のような妖しい世界に引きずられていきます。掲句は七七五の破調です。この調べが、低い視点がソロソロ続くピアニシモをかすかに奏でているようです。「猫一族」というからには、親子、兄弟、祖父母等の大家族、少なくとも五匹以上の一族でしょう。字余りも、一族の多さを含意しています。この五匹以上の猫一族が、時折、出入りする。時には隊列を組んで、順番に入ってくる。この様子を形容する言葉がみつかりません。壮観というスケールではなく、賑やかという音もなし。猫は、静かなる生き物です。猫の歴史は、ヒトが農耕を始めた歴史と重なります。穀類を狙うネズミの天敵として飼われ始め、げんざいは、家族の一員として愛されています。ペット化された猫でも、いまだ、その野生味は失われていません。気ままに外出し、体の三倍以上のジャンプを見せます。人に飼われていようとも、そのマイペースな生態は、人の暮らしの中に完全には従属しない、種の矜持があります。身長20cmの視点を連ねて、ソロソロソロソロ出たり入ったりする猫の館。掲句は、地上20cmの幻想譚として読むこともできます。加えて、「黴の家」のにおいがつたわってくるところに、人の世界とは別のもう一つの世界が実在することを示してくれています。『西東三鬼集』(1984・朝日文庫)所収。(小笠原高志)





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  May 182013

田口紅子

蟻のぼるブロンズ像の長き脚

ょうど目の高さにブロンズ像の脚がある。そこを忙しなくのぼったりおりたりしている蟻、ついじっと見入ってしまう気持ちはよくわかる。地面を歩いている蟻ならまだ餌を運んでいたり捜したり、脇目もふらずかなりのスピードで歩いているのも納得だが、ブロンズ像である。蟻にしてみればそそり立つ絶壁、なぜここをのぼろうという気になったのか、自らを追い込みたいのか、案外楽しいのか、風の匂いの降ってくる方へひたすら近づこうとしているのか。そんなことを思いながら先日近所の神社へぶらりと行った折、狛犬の台座の石の隙間に蟻が餌を引きこんでいるのを発見、これも巣なのかな、と思いながらこの句を思い出した。ブロンズ像の顔のでこぼこに、風通しのよいひんやりとした足触りの隠れ家でもあるのかもしれない。『土雛』(2013)所収。(今井肖子)



May 172013

西橋朋子

夏座敷母と見知らぬ人のおり

の句の仕掛けは同性としての母に感じる性的な匂い。それを読者に暗示するところにある。それ以外の表現の動機は考えにくい。そこが魅力。父だと会社の同僚でも来ているのか、そんなのは面白くもなんともない。母だからいいのだ。母に客があってたとえば同性のほんとうに只の「見知らぬ人」だったとしたら作者は何を言いたくて書いたのか不明になる。そんな只事のどこに「詩」を見出せようか。まさか座敷ワラシでもあるまい。同じ趣旨の寺山修司の句に「暗室より水の音する母の情事」がある。これを読んだ寺山の素朴なお母さんが怒ったという逸話があったような。俳句はもちろんフィクションでかまわないが寺山のように書くと仕掛けが顕わになる。これみよがしと言ってもいい。「見知らぬ人のおり」ぐらいが俳句性との調和かもしれない。情事なんていうよりもこちらの方がもっと淫靡な感じもある。『17音の青春2013』(2013)所載。(今井 聖)


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